合格体験記 No.6【S・Kくんの場合】

【合格】早稲田大学 商学部
【合格】千葉大学 法政経学部

 きっとCria.を見つけてこれを読んでいる方々は、学校や予備校の勉強に何か困っている点があって、助けを求めているのではないでしょうか。もしかしたら周りのみんなが「普通」にやっている受験勉強が自分には上手くできない、と悩んでいる方もいるかもしれません。そういう方々に向けて、もしかするとあなたよりも「普通」でなかったかもしれない私の体験を書いてみようと思います。

 中高一貫の進学校に入ったまではよかったものの、その後一度も勉強を自分のものにできていなかった私は、深く考えずに理系を選択しました。しかし、興味を持てないまま高校が終わり、予備校に入り……と、時が流れていくばかりで受験することすら出来ない状態から動けずにいました。そんな状況を脱し再び自分の人生を前に進められるようになったのは、Cria.との出会いがきっかけでした。先生方が親身に相談に乗ってくださったおかげで、自分が興味のある分野をはっきりさせられたと同時に文系に変えることを決断できたのです。そして、勉強面に関しても、それまで私の中に出来上がっていた「受験勉強」=「避けられない苦行」という固定観念をひとつひとつ時間をかけてほどいていただきました。そんな中で見つけた私なりの勉強法や考え方を共有したいと思います。

 まず、英語に関しては、受験科目としてではない純粋な英語に対する興味は持っていた私に対し、文法や知識のトレーニングを最小限にし、実際の文章からそれらの要素を拾い集めて総合的に確認するという方法を提案していただきました。それと同時に、洋楽や海外のテレビ、ラジオ、YouTube、Podcast等を利用したり、趣味の事柄を英語で検索するなど、勉強以外の時間でも安定的に英語と触れる時間を取れるようにしました。

 次に、現代文は、もともと私の得意科目ではあったのですが、それまで感覚で問題を解いていた私に、分野ごとに組まれた教材で体系だった知識を教えてくださいました。中学以降一度も面白いと感じる現代文の授業に巡り合えなかった私にとって、これは本当に衝撃的で、それまで解いてきた問題や読んできた文章が頭の中できれいにフォルダ分けされていくような感覚でした。その後は問題演習を通じて先生による周辺知識の解説も織り込んだ答案を作成していくことで安定した読解力を身につけられたと思います。

 理系だった頃から一度も成功体験がなかった数学は、常に不安を抱えながらの学習でした。はじめはペースがなかなか上がらない中、私がそれまで経験してきた、突き放されたり叱られたりするようなやり方ではなく、根気強い指導をしてくださり、徐々に自分の数学テキストを作って安定的に勉強することができました。結果的に数学を利用した試験で二つの大学に合格できたことは、私にとって初めての成功体験となりました。

 古典は、知識ゼロからのスタートで、最初は難航しましたが、古典単語とその例文を利用した授業によって、安定した学習ペースをつかむことができました。英語と同じように、例文からそこに付随する文法や知識を学んでいくやり方です。

 最後に、日本史は、中学受験時から私の最も苦手とする分野であり、最後まで先生の期待に応えられるような学習はできませんでしたが、現代文やその他にもつながる知識として、少しでも自分の中の抵抗を減らし、安定した勉強時間を確保できるように努めました。

 ここまで、全ての科目にあえて安定という言葉を用いたことにお気づきでしょうか。Cria.に在籍して2年半に及ぶ受験勉強を終えた今思うことは、受験勉強に必要なのは、瞬間的な最高高度ではなく、安定した低空飛行だということです。「来週までに単語帳1冊完璧にする」といったその場限りのやる気に頼った発想を捨て、自分の気持ちの浮き沈みに影響されないような勉強法を先生方とともに作り上げることができれば、きっといつの間にか成果が出ていると思います。私はCria.入りたてのころの1回を除いて模試も受けませんでした。その結果にペースを乱されるくらいなら必ずしも受ける必要はないと思います。最終的に、合格したにもかかわらず私はあまり達成感を感じていません。何が正解かは分かりませんが、「気づいたら受かってた」と思えるくらい、「頑張らないけれどやることはやる」というような姿勢、環境づくりをするのもひとつのやり方かもしれません。

 ところで、その環境づくりに関して、機材面からも少し記しておきたいと思います。私は勉強においてスマホやPCを封印する、というやり方はよくないと思っています。むしろ無料でも非常に優れたサービスが多数そろっている現代において、それらをいかに活用するかを考えるべきでしょう。Cria.ではiPadを必需品として案内されると思いますが、私はそれに加えてPCを用意することを強く推奨したいです。勉強において、調べるという行為は必要不可欠だと思います。大学に行けばなおさらそうであると聞きます。この調べてそれを何らかの形でアウトプットするという作業は、PCとスマホやタブレットとでは大きな差が生まれます。3万円前後の中古ノートPCでも十分なので、ぜひ使いこなしてほしいと思います。それではモバイル機器は使えないかというとそんなことはなく、大事なのは使い分けです。単語帳アプリやPodcastアプリなど受け身で利用する用途には最適でしょう。それから、教材を印刷するのか、iPadとApple Pencilで済ませるかは個人の好みだと思いますが、プリンターを利用する場合は大容量インクタンク方式のモノクロプリンターが圧倒的におすすめです。どうしてもカラーが必要な時はコンビニを利用しましょう。Cria.の良い点は新しいやり方をどんどん試させてもらえるところです。興味の持てるサービスをどんどん先生に提案してみましょう。きっと相談に乗ってくださるはずです。

 長くなりましたが、ここまでの文章で、なにか今後の勉強のヒントになることを記せていたらとても嬉しく思います。最後に、私がこのような文章を書いたのはひとえにCria.の先生方への感謝の思いからであり、それが伝わっていることを願います。本当にありがとうございました。

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